矯正下着(ボディースーツ)を付けたら腰痛が出たんですけど関係ありますか?

こんにちは。

joyplus.鍼灸整骨院の橋本です。

僕は、個人でも腰痛専門の鍼灸整骨院も開院していて数多くの腰痛に関わってきて来たからこそ、少し珍しい原因での腰痛をこのブログで書いてみたいと思います。

現時点で腰痛に悩ませる人への原因究明のヒントになれば幸いです。

#1)30代からの体の姿勢とラインが気になりだした。

僕もそうですが大したトレーニングもしていないので年齢を重ねると少しでも若く見られたいので姿勢を良くしたり、体のラインが目立つ服は避けているのは否めません、、、。

そして日頃姿勢を良くする意識が働くと胸を突き出し、腰の反りが大きくなる姿勢になっていませんか?

キレイになりたい人と腰痛の関連性について焦点を当ててみました。

#2)来院されたのは、37歳のOLで接客メインで症状腰痛!

「昔から姿勢が悪いと言われていて、30代後半になり体のラインも気になりだしたので、少し高価な矯正下着をオーダーメイドしたけど、2週間目ぐらいから腰痛が強くなってこれて来たんですが、原因は作った矯正下着が原因何でしょうか?」

と来院されました。

「日頃からも腰痛はあるんでしょうか?また接客のお仕事は立ち仕事でしょうか?」

「はい!1年間に3.4回は腰痛となり通院していたこともあったのですが、今回はいつもより腰痛が強くて心配になりきました。仕事は販売員なので立っていることが多いです。」

「腰痛が強くなっつてからも矯正下着(ボディースーツ)は着用していますか?また、外したら痛みは緩和されますか?」

「3日前までは、着けていました。後、外したからといって痛みが大きく変化する事もなく、動かすと痛むし、寝ていても重たいです。」

#3)検査と触診でわかったこと!

それでは、施術の前に検査と触診をおこなっつていきますのでよろしくお願いします。

① 痺れや・叩打痛などは特に無いが、前後屈で痛みが増す。(痛くないときはもう少し可動域はあるとの事)

② 股関節・背中の可動域制限が有り、動かす方向で一部痛み・詰まり感が有。(いつもは動かしても痛くないとの事) 

③ 腰椎の前弯(そり)が極端に強い。(仰向けに寝ていても腰が浮いた状態になる)

④ お尻・太ももの前後の筋肉の緊張が極端に強い。

⑤ 踵重心で靴も踵の外側が減る。

以上が気になった点です。

(当てはまる人もいるのではないでしょうか?)

#4)5つの原因の可能性を紐解いてみましょう!

矯正下着(ボディースーツ)を付けたことで身体にどんな変化があったのか!

①の原因
矯正下着(ボディースーツ)をつけ始めてから朝から1日約12時間を週5日(合計10日)締め付け・固定していたことにより、柔軟性の低下。

②の原因
こちらも①と同様に固定時間が最初から長すぎて、いつもの動きと違い 慣れないまま仕事を行ったために、いつもはあまり使っていない筋肉が刺激されて、股関節周辺の筋緊張が見られたためかと思う。

③の原因
着け方が悪いのか、強く締め過ぎなのか実際に着けてもらうと腰椎の前弯(そり)が着けていない時と比べてかなり強くなる。

④の原因
こちらもいつもより動きが制限されるため、必要以上に筋緊張が強くなり硬くなったと思われる。

⑤の原因
腰椎の前弯(そり)が強くなりいつも以上に重心が踵に移動して、横から見ると胸が突き出た弓なりになっている。

以上、簡単ではありますが、私個人の見解を記載してみました。

筋肉と姿勢から診る痛みとの関係性。

上記で記載した検査結果から、姿勢を良くしようと思い取り組んだ内容が結果、痛みが悪化した。
そこで筋肉の柔軟性・血流が悪くなることで痛みに繋がることをここで少しお話ししたいと思います。

#1) 筋肉への血流低下で起こること!

筋肉への血流が悪くなると体の中では様々なことがおこっつていて、痛みや・冷え・むくみなどの原因になると言われています。

今回は、今までは付けていなかった矯正下着(ボディースーツ)を急に長時間使用したことで動きがいつもより制限されて、また締め付けからの筋肉への血流低下が考えられます。 

締め付けたことで、末梢血管の収縮→酸欠・老廃物の蓄積→痛み物質の発生→痛み出現→知覚神経の興奮→交感神経興奮からの筋緊張。という感じで今回腰痛につながったと考えられる。

※諸説ありこの説明以外にも筋肉に様々な作用が働いていると考えます。

#2)反り腰と腰痛の関連性!

私が思う、今回の腰痛で1番の原因は反り腰(骨盤前傾)が強く見られるということだと思い施術に当たりました。

それでは、今回の症例から反り腰が強くなると身体にどのような悪影響があったのでしょうか。

そもそも反り腰になる原因は様々ありますが、今回は少しずつ年齢と共に筋力低下がみられていて、ここ数年で年3・4回の腰痛の原因も反り腰が関係していたと考える。

そのため腹筋・骨盤回りの筋肉・太ももの筋力低下→筋肉への負荷がまして筋緊張→可動域低下→体幹が腹部側ではなく腰椎側に移行しバランスを取る為に骨盤前傾姿勢で反り腰→反り腰が強い状態で締め付けて更に強くなる。

という流れが考えられます。

#3)骨盤が歪む・ずれているから腰痛?

今回の患者さんにも聞かれましたし、ほぼ全ての腰痛で来院する女性の患者さんは、「先生、私って骨盤歪んでいますか?」「骨盤づれてますか?」と聞かれます。

ここからはあくまで長年腰痛と向き合った経験で先天性疾患を除いた個人の意見としてお話いたします。

皆さんが骨盤・骨盤とよく言われますが、仙骨と腸骨・寛骨の部分をさす人が多いと思いますが、私はその他に腰椎・大腿骨を加えた、腰仙関節・仙腸関節・股関節の3つの関節の可動域や位置などのバランスを見て「骨盤歪んでいますか?」という問いにお答えしています。

「歪むという表現が正しいかはわかりませんが、今回の検査・触診から施術へて、この3つの関節を形成する様々な筋肉が緊張していたり、弱くなったりして3つの関節のバランスが崩れて本来の正しい位置から逸脱していることはあると思います。」と私個人は、お答えしています。

施術・予防方法・指導(アドバイス)!

今回の症状(痛み)が出ないためにはどうしたら良かったのか、また今後痛くならないためにはどうしたら良いのか、矯正下着・ボディースーツは、今後も付けてよいのか、などを最後にお話ししたいと思います。

#1) 今回、施術を行った目的と内容!

今回、患者さんにおこなっつた施術目的と施術内容しては、

① 先ほどお話しした3つの腰仙関節・仙腸関節・股関節のバランスを整えることを第1の目的とし、関連している筋の筋緊張緩和・関節可動域アップをおこなう施術。

② 背中(胸椎)・足関節の可動域アップを目的として施術を行うことで、腰部への負荷を少しでも減らす。

③ 毎日施術を行うことは、やはりお仕事上中々難しい人が多いため、①と②を少しでも家や職場の休憩中に自分でも出来るように、ストレッチ・トレーニング指導を行いました。

細かな施術内容は今回省かせていただきましたが、大きく分けてこの3段階で施術・指導いたしました。

#2) 姿勢を良くする方法の捉え方!

姿勢を良くする方法としては、インターネッツとで検索すると様々情報が上がっていますが、どれも間違いではありませんが、それが今見ていただいているあなたの症状と悩みに一致するかは少し疑問です。

ここは、まず専門知識のある先生などに相談して頂き指導を受けて、トレーニングや日頃の注意点などを教えてもらうのが良いと思います。

実際に、「テレビで腰痛に効く体操を見てやったら 痛くなった。」「ネットに書いていたことをやったら痛くなった。」「腰痛ベルトをはめると逆に痛くなった。」などなど、様々なご相談が日々あるのも事実です。

僕も、今回ブログ作成に当たり色々と調べましたが、「こんな考え方もあるんだな!」と思い参考になるコラムを見つけましたので少し紹介しておきます。

(株)HBBT BALANCE工房
「美容と身体バランスについて」

#3)反り腰を予防するトレーニング方法!

今回は、反り腰を改善予防するストレッチ・トレーニング方法をYouTubeでわかりやすかった内容を添付しましたので参考にしていただければ幸いです。

① キャット&キャメルストレッチ
② ペルビック チルト
③ ツイストストレッチ
④ 腸腰筋ストレッチ
⑤ ヒップストレッチ

以上5点は抑えてもらいたいと思います。

※症状が改善されない、痛みが増すトレーニングやストレッチがある場合は中止して専門の先生のご相談ください。

今回の腰痛についてのまとめ!

今回の、腰痛に関してを簡単にまとめますと、矯正下着・ボディースーツ付けたから腰痛になったわけではなく、① 元々の筋力低下 ② 姿勢(骨盤の位置) ③ 背部、股関節の柔軟性低下から、体幹のバランスが崩れ姿勢を維持できていない状態で、矯正下着・ボディースーツを着けてしまい、さらにバランス低下を誘発してしまし腰痛になったと考えられます。

その後患者さんは、施術を数回行い、痛みが軽減された時点でトレーニング・ストレッチを開始し、また矯正下着・ボディースーツも1日半日から慣れるために着けて仕事をしてもらい治癒しました。

やはり、痛みがある場合は、自分で対処するのではなく早めに専門の先生に相談だけでもして頂けると良いと思います。(ありきたりの回答ですよね、、、苦笑)

今回、私自身こんなに長いブログを書いたのが初めてで皆さんの疑問に少しでも解決の糸口になれたのか心配ではありますが、これからも少しずつではありますが、更新していきたいと思います。

お近くの方で痛みの症状等でお悩みの方々は、是非ともjoyplus.鍼灸整骨院のドアを叩いてみて下さい。

最後まで読んで頂き有難うございました。

joyplus.鍼灸整骨院 橋本